医療脱毛とは？

医師免許が必要な医療行為医療脱毛とは？

医療脱毛は、強いレーザーを照射し発毛組織を破壊することで、永久的に毛を生えさせないようにする施術です。
日本では、このように体の組織や細胞を破壊する永久脱毛行為は、医療行為とされています。
よって、医師の常駐するクリニックや病院でしか行うことはできません。

では、エステや脱毛サロンなどで行われている脱毛はどうなの？と思う人も多いでしょう。
エステなどで行われる脱毛は「美容脱毛」と呼ばれており、発毛組織にダメージを与えることはできても破壊することはできないので、永久脱毛の効果はありません。
ただ、エステでも「永久脱毛」を想像させる広告を出している場合もあるので注意してください。
あくまでも、美容脱毛は「減毛」「抑毛」ですよ。

確実に毛を減らしたい人は、医療機関の行っている「医療脱毛」を受けるしか方法はありません。

実は勘違いしているかも？永久脱毛の定義

しかし永久脱毛といっても、永久に毛が生えてこないわけではありません。
「え？脱毛したところは一生毛が生えないんじゃないの？」と思う人も多いでしょう。

実は、永久脱毛はFDA(アメリカ食品医薬品局)でこのように定義されています。
「一定の脱毛施術を行なった後に再発毛する本数が、長期間において減少し、その状態が長期間に渡って維持されること」

また、アメリカの電気脱毛協会(American Electrology Association)は「最終脱毛から1ヶ月後の毛の再生率が20％以下である脱毛方法」とも示しています。

つまり、

長期間、毛が生えてこない状態が続くこと
毛が少ない状態を維持すること

を「永久脱毛」と呼ぶのです。
じゃあツルツルになるわけじゃないのか、と思った人、それも間違いです。
医療脱毛を繰り返し行うことで半永久的にツルツルの状態を長期間維持することはできます。
実際に、医療脱毛を受けた人は、「脱毛した箇所はほとんど生えてこない」「ヒゲ剃りの回数が格段に減った」という意見が出ています。
筆者も脱毛によってヒゲが少なくなったと実感していますよ。

発毛組織を破壊してムダ毛をなくす医療脱毛の仕組み

医療脱毛では、端的にいうと毛根にある毛乳頭や毛母細胞といった発毛組織を破壊し、毛の再生を阻止する方法です。
ではどのようにして発毛細胞を破壊するのか、解説してきます。

医療レーザーの光は黒色(メラニン)に反応します。
レーザーを照射すると、毛根のメラニン色素に反応し発熱し、毛を成長させる毛乳頭を破壊します。
発毛組織は一度破壊されると、毛を成長させる機能がなくなるので、その毛根からは毛が生えてこなくなるという仕組みです。
破壊した毛根に残った毛は、1週間から2週間くらいで自然と抜け落ちていきます。

しかし、またしばらくすると他の毛穴から毛が生えてきます。
毛には生えるサイクル「毛周期」があり、表面に出てきている毛は全体の20％程度と言われています。
その毛周期に合わせて照射を行うことで、少しずつ毛を減らしていくことができるのです。
つまり、医療脱毛でも一度で全ての毛を処理することはできず、半年~1年程度時間をかけて脱毛に通う必要があります。

どれがおすすめ？医療脱毛の種類・期間・費用を解説

医療脱毛には2種類の脱毛方法があります。

医療レーザー脱毛
ニードル脱毛

いずれも、発毛組織を破壊する方法なので医療行為に当たります。
また「永久脱毛」と認められています。

脱毛のスタンダード医療レーザー脱毛

医療レーザー脱毛には「熱破壊式脱毛」「蓄熱式脱毛」の2種類の脱毛方法があります。

熱破壊式脱毛

熱破壊式脱毛は、毛のメラニン(黒色)に反応するレーザーで発毛組織を破壊して再生を阻止する方法です。

高出力のレーザーが一点に集中するため、痛みが強く出るのが特徴です。

また、黒色に反応するため、日焼けしている人や、元々色黒の人にはパワーを上げることができないというデメリットもあります。

しかし回数を重ねることで確実に毛を減らすことができますよ。

蓄熱式脱毛

蓄熱式脱毛は、従来の熱破壊式脱毛よりも弱い出力のレーザーを連続して照射することで蓄熱し、毛の生成や栄養を与える「バルジ領域」を破壊することで脱毛する新しい脱毛方法です。

熱破壊式に比べて痛みが少なく、短時間での照射が可能です。

また、毛周期に関係なく照射できるので、短期間での脱毛卒業が叶うのがメリットです。

産毛や色素の薄い毛、また色黒の人・日焼け肌でも照射できます。

古くから使用されている脱毛方法ニードル脱毛

医療レーザー脱毛の他に、ニードル脱毛という方法もあります。
ニードル脱毛は、50年ほど前から行われている原始的な脱毛方法で、毛の生えている毛穴にニードル(針)を差し込み、毛乳頭を微弱な電流で破壊することで脱毛する方法です。
毛を1本1本処理するので施術にはかなりの時間を要します。
また、医療レーザー脱毛よりもさらに強い痛みを伴うため、痛みに耐えきれずにやめてしまう人も多いのだとか…
しかも、1分いくら・1本いくらといったような料金体系をとるクリニックが多く、毛が多い人には時間も費用もかかってしまうので、おすすめはできません。
ただ、ニードル脱毛した毛はその場で抜け落ちて、その後は生えてくることはないので、確実性はあります。
レーザー脱毛しても処理しきれなかった頑固な毛や、ヒゲのデザインを整えたい場合など、部分利用するのが上手な使い方と言えます。

医療レーザー脱毛とニードル脱毛を比較

※個人差がある。男性のヒゲの総本数は2,3万本と言われています。

レーザー脱毛とニードル脱毛を比較すると、費用・コスパ・期間の面において圧倒的にレーザー脱毛の方がメリットが多いことがわかりました。

ただ、ニードル脱毛は狙った毛を確実に脱毛することができるので、レーザー脱毛でなかなか脱毛できない毛を脱毛したり、ヒゲなどの細かいデザインを作るのには向いています。

広範囲の場合はレーザーを使用して、確実に無くしたい部分にニードル脱毛を併用するという方法もあります。

それぞれの特徴を活かして、自分に最も合った脱毛方法を選びましょう。